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AGA(男性型脱毛症)とは?原因・治療法まで徹底解説

COLUMN

2025.01.21

AGA(男性型脱毛症)とは?原因はあるの?

AGAの原因とは

 AGAはAndrogenetic Alopeciaの略称で、日本語では「男性型脱毛症」と呼ばれています。医学的にはMale Pattern Hair Lossといわれるようになってきており、AGAは特に成人男性に多くみられる脱毛症の一種です。現在では、薄毛や抜け毛に悩む男性のほとんどがAGAであるといわれています。

AGAは主に男性ホルモンに起因して発症する疾患ですが、男性ホルモン以外にも遺伝や生活習慣などさまざまな要因が関わっていると考えられています。一般的に額の生え際や頭頂部のつむじ周辺から抜け毛が起こるとされており、進行性の脱毛症であるため時間をかけて少しずつ薄毛が進んでいくのが特徴です。したがって、AGAを発症した場合は何らかの治療を施さない限り薄毛が進行し続けてしまうため、早い段階で医師の診察を受けることをおすすめします。

AGAの分類

AGAによる薄毛には、いくつかの進行パターンと進行の度合いをあらわすレベルがあります。このパターンやレベルには、アメリカのハミルトン医師が提唱し、のちにノーウッド医師が改定した「ハミルトン・ノーウッド分類」と称される全12パターンの世界的基準が用いられています。

AGAには前頭部の額の生え際から薄毛が進行するタイプや、頭頂部のつむじ周辺から薄毛が進行していくタイプ、前頭部と頭頂部の薄毛が同時に進行する混合タイプなどのパターンがあります。

AGAにおける脱毛パターン:【頭頂部】ⅡVertex型→ⅢVertex型(Ⅳ型と合流) 【髪の生え際】Ⅰ型→Ⅱ型→Ⅲ型→Ⅳ型→Ⅴ型→Ⅵ型→Ⅶ型 【前頭部】Ⅱa→Ⅲa→Ⅳa→Ⅴa(Ⅵ型と合流)

また日本人の場合は欧米人にはあまりみられない、頭頂部の薄毛のみが進行するパターンが多く存在します。そのため日本では、ハミルトン・ノーウッド分類に「Ⅱvertex」というパターンを加えた「高島分類」が広く利用されています。

このようにAGAの進行パターンや進行度合いのレベルには世界的基準が設けられているのものの、“現在どのパターンに属しているか”の判断が素人の目では難しいため、気付かない間に薄毛が進行してしまうことも少なくありません。薄毛の進行状況が気になった場合は容易に自己判断せず、医師に診断してもらいましょう。

自分の脱毛パターンをセルフチェック

一般的な目安とされるAGAのセルフチェック方法は次のような項目があります。チェック項目に1つでも当てはまる場合はAGAの可能性を否定できません。

AGAのセルフチェック項目

  1. 抜け毛の量が増えた
  2. 以前と比べて額が広くなってきた
  3. つむじ周辺の地肌が目立つようになってきた
  4. 髪の毛のハリやコシがなくなってきた
  5. 髪の毛が細くなり全体的にボリュームが減った
  6. 血縁関係の親戚に薄毛の方が多い

ほかにも、おでこと頭皮の距離を測ることでAGAのセルフチェックをすることも可能です。まず、顔の筋肉だけで額にシワをつくります。額にできた一番上のシワと髪の毛の生え際の間に指を1本置いてみましょう。

シワと生え際の距離が指1本分であれば薄毛の可能性は低いと考えられますが、2、3本分の距離が空いている場合はAGAである可能性が考えられます。しかし、前額部の広さは個人差があるため、あくまで目安です。

AGAの治療法

治療の基本は投薬治療になりますが、Y’s CLINIC MENには他にも様々な治療法があります。

投薬治療

投薬治療に用いられる治療薬にはいくつかの種類がありますが、主にAGAの進行を抑制し“現在の毛髪の状態を維持する”ための治療薬と、発毛効果によって“髪の毛を復活させる”ための治療薬があります。

用いられる治療薬には内服薬と外用薬があります。内服薬または外用薬のみ、または内服薬と外用薬を併用するケースなど、薄毛の進行具合によって患者様お一人おひとりに合った治療薬を処方します。以下、それぞれの治療薬について詳しく解説します。

薄毛の進行を抑制する治療薬

薄毛の進行を抑制する治療薬には、「デュタステリド内服薬」と「フィナステリド内服薬」の2種類があります。

デュタステリド内服薬

デュタステリドには、DHTの元となる5αリダクターゼⅠ型およびⅡ型の双方を阻害する働きがあります。5αリダクターゼの働きを阻害することでDHTの生成が抑制され、ヘアサイクルが正常に整っていくため抜け毛や薄毛の改善が期待でき、内服を継続することで進行を予防できます。

主にAGAへ関与する「5αリダクターゼⅡ型」に対するデュタステリドの薬理作用は、類似の作用を持つフィナステリドの約3倍、「増毛効果」はフィナステリドと比べ約1.6倍の効果を持つといわれています。

《副作用》リビドー減少、勃起機能障害(ED)、射精障害、肝機能障害 など

フィナステリド内服薬

デュタステリドが5αリダクターゼⅠ型およびⅡ型の双方を阻害する一方で、フィナステリドは「Ⅱ型5αリダクターゼ」のみを阻害する働きを持ちます。デュタステリドと同様、この働きによってテストステロンがDHTに変化されることを防ぎ、DHTによって短縮されたヘアサイクルを改善する効果が期待できます。

《副作用》リビドー減少、勃起機能障害(ED)、射精障害、肝機能障害 など

このようにデュタステリドやフィナステリドは、AGAの発症によって短縮されたヘアサイクルを改善させることでAGAの進行を抑制する働きがあります。AGAの進行があまり認められず、比較的軽度で早期発症のAGAである場合はデュタステリドやフィナステリドを用いてAGAの進行を抑制することで、薄毛の改善が望めるでしょう。

また、それぞれの副作用に関しては発症することは極めて稀であり、臨床試験においても危険性は低いと考えられていますが、服用にあたり心配な場合は医師に相談してみてください。

発毛を促す治療薬

発毛を促す治療薬には、「ミノキシジル外用薬」と「ミノキシジル内服薬」の2種類があります。

ミノキシジル外用薬

AGAの症状がある程度進行している場合には、AGAの進行を抑制するだけでは薄毛が改善されにくいため、AGAの進行を抑制する治療薬に加えて、発毛効果を持つ「ミノキシジル」の外用薬を用いることが多くあります。ミノキシジルは元々、高血圧患者向けの降圧剤として開発されましたが、後に発毛を促進させる効果があることがわかりAGA治療薬としても使用されるようになりました。ミノキシジルは毛母細胞を増殖させるだけでなく、細胞のアポトーシスを抑制することで短縮されたヘアサイクルの成長期を延長する働きを持っています。

《副作用》頭皮のかゆみ・かぶれ
※特に肌の弱い方の場合

ミノキシジル内服薬

AGAヘアクリニックでは、発毛を促すミノキシジルの内服薬も取り扱っています。ミノキシジル内服薬は血中より毛球部分にある毛乳頭を辿って効果を発揮するため、ミノキシジル外用薬よりも高い発毛効果が期待できると考えられています。ミノキシジル内服薬は現在、国内では未承認薬となりますが、医師の指導のもと適切に服用していくことで安全により高い効果が望めます。

《副作用》頭痛、めまい、動悸 など

近年ではAGAの症状が進行している場合、フィナステリドやデュタステリドでAGAの進行を抑制しながらミノキシジルの外用薬を併用し、発毛を促す方法が標準的治療とされています。

メソセラピー

「メソセラピー」は、皮下注射によって髪の毛の成長を促す有効成分を直接体内に注入する医療行為で、美容目的の治療などの分野で使用されてきた手法です。薄毛治療の分野においては、有効成分を配合した薬液を直接頭皮に注射する方法が一般的です。

HARG療法

HARG療法は脂肪由来の幹細胞から抽出した「成長因子」を頭皮に直接局所注射をし、髪の毛の成長を促します。

このHARG療法は成長因子の注入によって毛包が回復し、髪の毛を生成する毛母細胞が活性化されて頭皮環境の改善や発毛を促すとされています。HARG療法において頭皮に注入する成分はさまざまで、個人の症例に合わせて成分の配合を変えることができるため「HARGカクテル」とも呼ばれています。しかし、髪の毛の再生を促す治療法でありAGAに起因する男性ホルモンを抑制するわけではありません。

PRP再生医療

PRPとは多血小板血漿の略で再生医療の一種となります。血小板は体内で組織の増殖や修復を促す化学物質を出す役割をしているため、それを加工して濃縮させて局所に注入することにより、毛母細胞の再生を促します。

自毛植毛術

「自毛植毛術」は、AGAに侵されていない後頭部から健康的を毛根ごと(頭皮ごと)採取し、AGA患部に移植する外科手術です。

82.5%以上という高い生着率が得られることから、自毛植毛術はAGAによる薄毛の改善にも効果が期待できることが予想され、「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版(以下、ガイドライン)」では男性においての推奨度が「Bランク(行うよう勧める)」となっています。

受診の流れ

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カウンセリング

患者様のお悩み・ご希望をお伺いし、AGA治療についてご説明いたします。つづいて、診察用に頭部のお写真を撮影いたします。

医師の診察

カウンセリングの内容を踏まえて医師が診察を行い、診断結果と治療方針をご説明いたします。しっかりとご検討いただき、治療方針にご納得いただけましたら治療開始となります。

お会計・服用開始

お支払いは、現金・電子マネー(交通系IC)・クレジットカード決済に対応しております。 医師からの指示が無い場合は、すぐの服用が可能です。
院内採血・採血結果の提出を行った場合は、医師が健康状態を確認した後、服用に関するご案内をメールにてお送りいたします。メールの内容を確認してから治療薬の服用を開始してください。

定期検診(1か月目)

治療経過や患者様の健康状態を確認するため、1カ月に1回の受診をお願いしております。体調の変化や毛量の変化によって、治療薬の調整を行います。定期検診の際に治療と効果実感に関して振り返り、不安なことや今後の治療方針について医師と相談いたします。

監修医情報

大阪医科大学卒業後、泌尿器科専門医としてキャリアを積み、国内外の先進的な医療機関で臨床と研究に従事。ハーバード大学での研究経験を持ち、抗加齢で注目されているNAD+に対する研究で博士号を取得。大阪医科薬科大学病院の診療准教授を経て、現在は大阪府済生会中津病院で泌尿器科部長を務め、患者様に高度な医療を提供しています。

資格/日本泌尿器科学会 泌尿器科専門医・指導医、日本がん治療認定医機構 がん治療認定医、日本移植学会 移植認定医など

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