男性更年期障害とは? テストステロン治療認定医が解説する症状と対策
更年期障害と聞くと、多くの方が女性の閉経前後に起こる症状を思い浮かべるかもしれません。しかし、実は男性にも更年期障害が存在します。これは「加齢男性性腺機能低下症候群(LOH症候群)」とも呼ばれ、加齢に伴う男性ホルモン(テストステロン)の低下が関与しています。そう、男性にも女性の更年期のように筋力・活力・記憶力・性欲などの低下とそれに伴う不調が起こることがわかってきています。また日本の潜在患者数は約600万人と推定されていますが、実際に治療を受けているのはわずか1割以下です。
テストステロン治療認定医が男性更年期障害の症状・原因・診断・治療だけでなく効果的な対策について解説します。
目次
1. 男性更年期障害の主な症状
男性更年期障害の症状は多岐にわたりますが、おもに以下のようなものが見られます。
- 身体症状: 倦怠感、筋力の低下、体重増加、発汗、ほてり
- 精神症状: 抑うつ、不安、集中力の低下、イライラ
- 性機能障害: 性欲の低下、勃起不全(ED)
これらの症状はストレスや加齢によるものと見過ごされがちですが、テストステロンの低下が関係している可能性があります。
2. 原因とリスク要因
男性更年期障害の主な原因はテストステロンの減少ですが、その他の要因も関与します。
- 加齢(40代以降に多く見られる)
- 慢性的なストレス(職場での環境変化など)
- 睡眠不足
- 不健康な食生活や運動不足
- 生活習慣病(糖尿病、高血圧など)
3. 診断方法
男性更年期障害は、問診と血液検査によって診断されます。
- 問診: AMS質問票(加齢男性症状スコア)などを用いた自己評価(セルフ診断)

- 血液検査: テストステロン値の測定
AMSスコアが高くテストステロン値が低い場合は、専門医による治療が推奨されます。 特にAMSスコアが50点以上の方はすぐに男性更年期外来に行くことをお勧めします。
4. 効果的な対策と治療法
1) 生活習慣の改善
- 運動習慣をつける: 筋力トレーニングや有酸素運動が推奨される。
- 食生活の見直し: タンパク質や亜鉛を多く含む食品を摂取する。
- 十分な睡眠: 7〜8時間の質の良い睡眠を確保する。
2) ストレス管理
- 瞑想や趣味の時間を持つことでリラックスする。
- 仕事とプライベートのバランスを意識する。
3) 医療的な治療
- ホルモン補充療法(TRT): テストステロン補充療法は、注射、経皮吸収(ジェル・パッチ)、経口剤などの方法があります。特に注射は2〜4週間ごとに投与を行います。患者さんの効果の効き具合や予算に応じて投与間隔を調整します。または海外製の製剤にはなりますが、3ヶ月ほど効果が持続する長期間作用型のタイプもあり患者さんのライフスタイルに合わせて選択されます。ただし、副作用として赤血球増加(多血症)や肝機能障害、前立腺肥大、AGA、男性不妊などのリスクがあるため、安全に治療を受けていただくために定期的な血液検査でのモニタリングや専門医の指導が必要です。
- 薬物療法: 漢方薬やサプリメントにより内分泌機能を高めていく保存的治療
5. まとめ
男性更年期障害は、加齢とともに起こるホルモンバランスの変化により発症します。
テストステロンは男性の健康にとって非常に重要な要素です。テストステロンを高めることで、男性の肥満や生活習慣病のリスクの軽減に繋がります。また近年の高齢化に伴い、テストステロンの減少による男性更年期障害に悩む方も増えてきました。うつ症状や筋力低下、勃起障害、肥満といった男性特有の諸症状の改善や生活習慣病のリスク軽減に効果が期待できます。
近年では、テストステロンが高いほど寿命が長くなるというデータもでてきました。個人的には日本中の男性にテストステロンを入れてあげたいくらいです。
精神的にも肉体的にも男性にとってテストステロンは非常に大切です。 男性更年期症状が出てくる年齢は人それぞれですが、早い方だと30代半ばころから症状を感じるようになります。仕事のパフォーマンスが下がったり、やる気がなんとなく落ちてきたりする方は更年期症状の可能性があります。
ぜひ治療をご検討いただき、日々をより楽しく充実させましょう!
